円安はピークをつけるか、

10/13¥/$は147円後半になり、1990年8月以来の32年ぶりの安値となった。

最近の報道では、日米金利差が円安の要因であるかのように報じられているが、根本的な要因は、原油等の輸入増による貿易赤字である。

財務相・令和4年上半期中 国際収支状況(速報)の概要によれば、2022年度上期(4-9)の貿易収支は、▲5兆6,688億円の赤字。輸入の「商品別」では、原粗油(同+3兆34億円[+106.3%]、数量:同+12.7%)、石炭(同+2兆198億円[+212.9%]、数量:同+3.9%)、液化天然ガス(同+1兆7,194億円[+94.1%]、数量:同▲3.5%)等が増加。合計で約6.7兆円。

原油の価格推移をみると8月のピークから低下傾向にありオペック+の動向にもよるが、今後の貿易赤字は減ると見込まれる。円安傾向にもそろそろ反転する条件が揃ってきているのではないか。金利差が過大に言われているのではないか。

 

政府・日銀が円安を容認しているならば、それに見合う効果があるかである。輸出企業の円安メリットが消費者や輸入企業のデメリットを上回っているか。政府は、分配によって輸出企業の超過利潤を消費者や輸入企業に回せているかである。分配は今や、消費者や輸入企業に補助するだけのバラマキになってしまった。

 

日経のガソリンコストの分析、

10/3日経による試算、

 

 

22年1月

22年9月

調達コスト、円/litre

59円、

82円、

2

原油価格、USD/バレル

USD80,

USD90

3

為替、¥/USD

115円/USD

145円/USD

4

WTI 最近の高値/安値

USD122.29(8/6)

USD76.70(9/26)

 

日経の評価は、「ガソリン補助金、円安対策色濃く」「既に3兆円 見えぬ出口」である。

日経は、為替が1月と同じ115円とすると、調達コストは、65円となる。82円との差額17円は円安の影響とみなせると結論する。

 

この間WTIは、USD122.29(8/6)からUSD76.70(9/26)へと急落し、直近ではUSD89.23(10/13)へ反発している。