ESG投資は儲からない?

日経はESG投資をしきりに持ち上げてきた。それほどESG投資が優れているなら、そのうちに日経は、ベンチマークであるESG指数を発表すると思っていたが、何時までたっても指数は発表されなかった。その理由として、パフォーマンスの良い指数を出せなかったのであろう。

それを裏付けるように、8/14日経は「17年度のESG投資、TOPIXを下回る」「GPIFが初の報告」と伝える。
GPIFの採用するESG指数は、同期間のTOPIX15.87%以下であったのに対し、
1. MSCI ジャパンESGセレクト・リーダーズ指数 13.74%
2. MSCI日本株女性活躍指数 15.29%
3. FTSEブロッサム・ジャパン指数  1と2の間

GPIFは「ESG投資の効果は投資期間が長期になるほど発揮されると見ている」と苦しい弁明をしている。指数組成のコストを差し引くと、ネットの利回りはさらに低くなる。これらの指数は、過去に遡及して実績を検証できるのであるから、「長期になるほど」の過去の実績を示せるはずである。年金運用という国民生活に直結する重大な使命を担うGPIF に対し、日経は(仮想通貨をはやし立てたように)ESGを持ち上げるのではなく慎重な姿勢を求めるべきであった。