7&i 取締役会の投票方法

7&i(以下「セブン」と略す)取締役会の採決が秘密投票で行われたことについて、日経などは疑問を呈することはなかったが、本日の大機小機「取締役会と秘密投票」腹鼓は問題点を整理し、重要な提言を行っている。

新聞の論調は、社外取締役が会長提案を承諾せず、取締役会での会社提案人事案が賛成されなかったのは企業統治が機能した証であるとして好意的に評価している。

企業統治が機能するとは、株主の意向がどこまで会社の重要事項の意思決定に反映されるかである。今回の人事案を秘密投票にしたことにより株主は次回の取締役選任決議で誰を信任し、拒否するかが全く分からなくなった。

セブンの取締役会では、社外取締役とか物言う株主とか新しいプレーヤーは付け加わったものの株主に誰を取締役に選任するかという判断の基礎となる重要な情報を遮断してしまい、企業統治上は大きな後退と言わざるを得ない。