リスク管理に関して、B787の運行再開

4/27日経 「B787,信頼獲得へ総力」「国交省が運行再開を承認」「国内で確認飛行徹底」

我々の感覚では、事故原因が不明なのに飛ばすのは危険ではないかと思うだろう。

もしB787の電池事故が国内だけの問題であったら、おそらく原因究明が終わるまで飛行再開にはならなかっただろう。メディアの報道姿勢や危ないものは何でも反対という声が原因不明のまま再開することは許さないからだ。米連邦航空局(FAA)が、原因不明のまま運行再開を決めた事にうまく便乗した。

FAAはリスクはあるがそれが制御できていれば、安全面に支障はないというプラグマティックなスタンスである。FAAのリスク評価やその制御について、専門家の意見を聞きたいところである。

リスクとの共存は避けられないのが現実である。リスクから逃れることは一見安全なように見えて、実は進歩に背を向け、現状維持に甘んじる消極的な姿勢である。危ないからやめろではなく、どのようにリスクを評価しそれを制御するかがリスクの多い現実世界と折り合っていく知恵である。

以下は、日経の「運行どうして再開」から。

Q:事故の原因は。
A:実は根本的な原因はまだ分かっていない。(中略)最初のショートの原因は不明だ。