ウクライナ戦争、休戦という道もある

ロシアによるインフラ攻撃で、ウクライナの人々は厳しい冬を迎えている。

誰もが停戦を望む。戦争継続か和平交渉以外の第3の道がある。両者の勝敗をあいまいにする休戦である。その前例は朝鮮戦争にある。

 

12/16日経Opinion、Financial Times「朝鮮戦争の休戦が参考に」FT主任外交解説員、ギデオン・ラックマンが休戦を提案する。

和平合意が難しいのは、

  1. ロシアもウクライナも完全な勝利をすることは難しい、
  2. 両国の政治的立場が離れすぎていて、和平合意に達することは考えにくい、
  3. どちらもこの戦争による犠牲が大きすぎるので、休戦が魅力的に映る可能性がある。

 

休戦の具体的事例は、朝鮮半島の休戦である。朝鮮半島の休戦は、完全な和平合意に至らなくても、「軍を引き離すことで戦闘停止」をできる可能性があるのである。

 

ウクライナが休戦を受け入れる可能性

ウクライナは道義的にも政治的にも国家を存続する正論がある。だが現実には、日々膨大な犠牲者が発生している。正論は正論として、この犠牲者を減らすことは受け入れられるのではないか。

・ロシアが休戦を受け入れる可能性

プーチン大統領は、政治的立場から、戦争終結を宣言することはできないだろう。だが、軍事的な助言に応えるという形をとったり、善意を示すふりをして、停戦を受け入れることはできるかもしれない。問題は、ロシアを全く信用できないことにある。

 

どれだけ反撃力があっても、相手の軍事力が勝っている場合には、どこかで折り合いをつけなければならない。政治家に期待するのは、その見極める力である。