日産は企業統治が機能したのか

日産の西川CEOが辞任した。その経緯を日経が伝える。伝えらている内情からは、9/11日経社説「日産社長の辞任を主導した社外取締役」とは別の姿が浮かぶ。社外取締役の中にも、株主側に立つ取締役と西川氏側に立つ取締役がいるということである。

西川氏側を擁護する取締役は、なぜそれが株主利益になるのかを説明する必要があった。

 

日産の経営の建て直しは道半ばである。取締役会の構成メンバーの見直しも必要である。

 

9/10日経

ケリー被告が投げかけた報酬への疑惑に対し、株主総会前日の24日、西川社長が説明する臨時取締役会が設定された。だが西川社長の解任動議がだされると恐れた一部の社外取締役が中止に動いて流れた。

 

9/11日経

西川氏の早期辞任の流れがほぼ固まる中1人が異議を唱えた。日産幹部によると、経産省出身で使命委員会の委員長を務める豊田正和氏が「もう少し時間をかけて後任を選んでもいいのではないか」と提案した。

多くの出席者は納得しない。「一ヶ月で決められないのか」の問いかけに「うーん…」と豊田氏はしばらく黙り込んだ。そして「2ヵ月、10月までならば何とかできる」と絞り出した。西川氏の早期辞任が事実上決まった瞬間だった。