日本の低生産性 悪いのは労働者か 主犯を見逃すな

働き方改革とか副業推奨とか、働く人への圧力が高まっている。労働生産性の低いことが理由とされている。

 

5/23日経社説「AIに人が負けない労働4.0政策を」はAIへの対応を労働者に求める。

 

一連の政府による働き方キャンペーンは、肝心の主役を隠している。一人当たり労働生産性が低いのは、分子(付加価値)÷分母(労働投入)の式から分かる。今の政府のキャンペーンは分母ばかりを指摘するが、もっと大きいのは分子のほうだ。付加価値を大きく伸ばすのは、ダイナミックな経営者と先見の明ある政府の経済政策である。反面教師:JDIのケースでは、経営者と政府が価値を破壊した。ここに目をつむって、労働者だけにあれこれ注文を付けるのはお門違いである。

 

経営者や政治が力不足であるので、労働者の力を借りたいということなら分からなくもない。それでも割り切れない、彼らは高位にいて高給を得ているから。

日経の社説も、まずAIを経営に活用して、企業の生み出す付加価値を高める方向に主張を向けてもらいたい。