武田薬品(クリストフ・ウエーバー社長)、7兆円でシャイアー買収

12/5の武田の株主総会で買収案(武田の株式4兆円、現金3兆円)が承認された。

12/5日経は、買収後の武田の財務数値を掲げている。

- - 現状(兆円) 買収後(兆円) 増減(兆円)
1 売上高 1.77 3.47 1.70
2 EBITDA 0.38 1.10 0.72
3 FC 0.28 0.80 0.52
4 純有利子負債 0.69 5.40 4.71
5 のれん 1.00 4.20 3.20
6 R&D 0.32 0.40 0.08

規模が大きくなるのに比べてR&Dの伸びが少ないのが気になるが、EBITDAやFCからは10年前後で投資回収ができそうである。

日経は武田株が買収発表時から2割値下がりし、安値圏にあると指摘するが、発表時の条件から、シャイアー株買い・武田株売りの裁定取引が続いていると思われ、買収完了後には、需給が好転するであろう。気になるとすれば、武田の大株主はシャイアーの株主に置き換わって、彼らがどのような要求を突きつけるかである。
創業家出身の元社長・武田国男氏は買収案に反対していることが日経の記事で紹介されていた。
(買収条件)
1. 武田薬品経営陣によると、シャイアーに提案した一株7050円(47ポンド)の買取価格は憶測前(3/20)の株価 4470円(29.8ポンド)に対して2580円(58%)のプレミアムになる
2. 7050円は現金3150円(21ポンド)と新株3900円(26ポンド)で提供される
3. シャイアー株主は合併によって現金3150円を受領すると同時に、3900円で取得した新株を現時点(4/20) の市場価格(4857円)で売却すると、差額957円の追加利益を得ることができる