経営

東芝買収 2兆円規模提案、国内連合

JIPを中心とする国内連合は2兆円ほどの買収提案をした(2/10日経)。 東芝は7人の社外取締役からなる特別委員会が提案を検討する。 2/9の時価総額は、1.99兆円でほとんどプレミアムはつかない。2/9終値は、4,605円。 17年の0.6兆円の増資に応じたアクテビス…

ソフトバンクGのQ4(22/10-12)最終損益、7,800億円の赤字

足を引っ張ったのは、ビジョンファンド(VF)事業で、税引き前の損失は6,600億円だった。 決算説明会には、孫正義会長は予告通り出席せず、後藤芳光CFOが登場した。 VFの累計損失は、66億ドルになった。9月末は14億ドルの損失だった。 VFが回復するには、米…

ソニー新社長COO、十時 裕樹(ととき ひろき)58

吉田憲一朗社長(63)は、会長へ。CEOは留任。 十時は珍しい苗字である。 豊後国大野郡大野荘十時(大分県豊後大野市大野町十時)をルーツとする。 また、ゼットホールディングス(ZHD)、ライン、ヤフーは合併し、合併会社の社長にはラインの出沢剛(49)…

日銀の国債評価損が8.8兆円に(昨年12月末)債務超過は免れる、

22年9月末の純資産は5.0兆円だった。時価評価すれば債務超過だが、幸いにも、日銀は国債を満期保有することから時価評価しない(取得価額が簿価となる)。かろうじて債務超過を逃れ ている形だ。債務超過になれば、国費を投入して財務を立て直すのだろう。そ…

トヨタ社長に佐藤恒治執行役員(53)が就任

豊田章男社長(66)は、代表権のある会長に。 トヨタはEVシフトを加速するのだろうか。 テスラの22年12月期は、営業利益率が16.8%だった。トヨタの23年3月期の予想営業利益率は、6.7%である(1/26日経夕刊)。これには、販売網の見直しなど、難しい問題が…

びっくり10大予想 2023年

当たるも八卦当たらぬも八卦と思って今年の展開を考える。 1/5日経【ニューヨーク=伴百江】ウォール街のご意見番として知られる米投資ファンド大手ブラックストーンのバイロン・ウィーン氏が4日、最高投資ストラテジストのジョー・ザイドル氏と共同で、毎年…

イーロン・マスク(EM)とスティーブ・ジョブス(SJ)の発言の共通点

二人ともその発言にFoolishが含まれている。日本語では「愚かな」と訳されることが多い。 だが愚かなでは、ニュアンスが違う気がする。 someone foolishでは、ツイッターは倒産するだろう。stay foolishでは、ⅰphoneの大成功はなかっただろう。 次にそれらし…

東芝、買収の行方

JIP(日本産業パートナーズ)主導の買収。 12/16日経「東芝買収へ1.2兆円融資」 三井住友とみずほが、各4.5千億円の融資を実行する。他に、三菱UFJ、あおぞら。 出資は1兆円、オリックス、ローム、中部電力など20社程度。 東芝は社外取締役で構成する特別委…

孫正義、投資事業から手を引きARMの経営に専念、

孫正義の変わり身の素早さ。これが経営者に必須の資質なのか。イーロン・マスクがDAY1で見せた荒業のように。 今後のSBGの行方を見守りたい。 11/11CNET Japan; 孫正義氏、当面は決算会見に登壇せず--「投資先は全滅に近い成績」「今後はArmに情熱」 ソフト…

ツイッターは人員を半減し、日本法人も対象になる。

イーロン・マスク(EM)の動きは素早い。DAY1から、取締役全員解任、全従業員の半数を解雇する。この中には日本法人も含まれる。 日本法人も解雇対象となっていることに、やや違和感を感じる。というのも、これまで日本では解雇規制が強くて、解雇するのは…

米IT大手も並みの優良会社になりつつある

11/4日経夕刊「アマゾン、採用凍結」「数か月、景気後退を警戒」 これまでにITバブル、金融危機などの難局を乗り越えてきたIT大手も、ついにマクロ経済の影響を受ける普通の優良企業になってしまうのか。 もしそうだとすれば、これまでのIT株の下落は金利上…

リスキリングの狙いは転職をし易くすることだった、それは解雇をやり易くするためだ。

岸田政権は、雇用の流動化を狙っているようだ。雇用の流動化によって成長分野に人材が流れることを理由に掲げる。 岸田政権の狙いは、希望的観測ではないか。人が動くのは、好待遇の職場を提供できるからだ。 ところが日本の転職市場の現状は、転職すると給…

収穫逓減の法則とグーグル、成長に限界

9/10日経「グーグル検索 国別最適化」「アジア主要国にチーム」「ニーズに対応、開発分散」 グーグルも欧米では検索サービスの提供がいきわたり、ネット人口が今後も増えそうなアジアで現地のニーズに合ったサービスを提供するようだ。 これは、欧米では限界…

 稲盛和夫と孫正義の違い

稲盛 和夫(1932年1月21日 - 2022年8月24日)享年90、が亡くなった。経営の神様と称され、事業の発展や人材の育成に功績を残した。 これに対し、孫正義は投資事業に邁進し、業績のブレは極端になっている。彼を経営の神様と称する声は聞かない。偉大な経営者…

ソフトバンクG(SBG)の課税問題、自社株買いに課税への道か

8/20日経一面、「SBG、15年で課税4回」「繰り返す法人税ゼロ」「投資会社課税、ルール見直し議論も」と伝える。 この記事の趣旨は、たっぷり儲けているSBGが15年で4回しか納税していないのはおかしいと、読者の不公平感に訴えて課税強化の機運を高めることな…

社内育成が日本企業には良いのでは、

8/17日経「旭化成、デジタル人材10倍2500人に」「学び直しで育成」 他にも、JFE,住化、NECなどの動きが伝えられる。 労働力の流動性の乏しい日本企業の場合は、社内人材を活用するのが最良であろう。せっかく手間暇かけて優秀な新卒を採用したのであるから、…

日本のインフラがどんどん劣化する、AUの通信障害だけではない

AUの通信障害が86時間続いた。それに先立って昨年11月にはNTTドコモで29時間の通信障害があった。 また、東電は6/26から4日間「電力需給ひっ迫注意報」を発令していた。 これらに共通するのは、供給側の脆弱性である。 なぜ供給側に脆弱さが起きるのか。…

東芝、取締役候補決まらず

東芝は13日、定時株主総会で諮る取締役候補者の発表を延期した(5/14日経)。株主総会招集通知は、総会の2週前に発送するので、まだ余裕があるとはいえ、なり手がいないことは深刻である。 それ以前から、再編案を募集したりと取締役会は脳死状態であった。 …

Invest in Kishida は投資を呼び込むか、 Buy my Abenomicsの二番煎じ

5/5 岸田総理「安心して日本に投資してほしい。『Invest in Kishida(キシダに投資を)』です」 首脳会談に先立ち、ロンドンの金融街シティで行った講演。 "You can invest in Japan with confidence. Invest in Kishida," he told the audience of business…

ツイッター、買収提案受け入れ、イーロン・マスクが全株取得

4/26日経が伝える。ブレット・テイラー会長「提案された取引は、株主にとって最善の道であると信じている」と。 イーロン・マスクは直前の4/1終値に38%のプレミアムを付けた$54.20/株、総額は既取得額を含め$440億になる。 騒がれた割には、あっけない幕…

ツイッター毒薬条項(PB)を発動

ツイッター取締役会は、15日PBによる買収防衛策を決定した(4/17日経)。「マスク氏と敵対鮮明」「ツイッター、買収提案に防衛策」「後ろ盾の株主模索か」との見出し。 今回の買収劇での論点は、収益力強化だけでなくSNS会社の社会的役割が加わっている。前…

イーロン・マスクがツイッター取締役就任を拒否、買収提案を

4/15日経は、一面トップでイーロン・マスクがツイッターに買収提案をしたことを伝えている。 イーロンはツイッター会長ブレット・テイラーに「(ツイッターに)投資をしてから、現在の形態では同社が繫栄することも、(言論の自由のためのプラットフォームに…

イーロン・マスクがツイッター株9.2%取得、$28億(3,400億円)

彼の総資産に比べれば、わずか1.2%の投資に過ぎない。イーロン・マスクはツイッターの筆頭株主になったことにより、同社の取締役に就任する。 ツイッター株は、4日には27%上昇し、5日も一時7%以上上昇した。同社株主にはうれしい出来事であった。 イーロ…

アマゾン、初の労組結成 時給$18から$30を要求

NY州スタテン島の物流施設で労組結成への賛成票が過半数を超えた。 アトランタ連銀による賃金上昇率は2月に6.5%と1997年以降で最高になった。2月のCPIは、7.9%と40年ぶりの高水準であった。 スタテン島地区のアマゾン従業員の最低時給は$18であった。同地…

「貯蓄から投資」は成り立つのか

時期は異なるが、株式市場は株主に資金を払い戻す場になっている。そんな流れの中で、「貯蓄から投資」は成り立たない。証券界の願望でしかない。新たな株式市場の在り方を考察するときである。 増資(2021);3.7兆円 配当(21年3月期):12.3兆円 自社株買…

東芝臨時株主総会、会社提案、株主提案ともに否決される

会社提案、グループ全体を2分割する 株主提案、3Dインベストメント・パートナーズが提案する非公開化、または出資受け入れを積極的に検討し、経緯を株主に定期的に報告する さらにおかしなことに、社外取締役であるレイモンド・ゼイジ氏(指名委員会委員長で…

一太郎社長・浮川和宜の私の履歴書が面白い

日経今月連載の私の履歴書。一太郎開発の物語や孫正義青年社長にゴルフを教えた話など、80年代後半の日本の活力にあふれた時代を面白く描いている。 反面、一太郎がワードに負けたことや、事業開発者よりソフトバンクが伸びていったことなど、今になって振り…

アニマルスピリットは成長の牽引となるか

そのような主張をする人は、なぜこれまでの30年間アニマルスピリットを持つ人がいなかったのか、それ以前にはなぜアニマルスピリットを持つ人が大勢いたのかを証明しなければならない。それができなければ、都合の良い言葉だけを切り取った念仏のようなもの…

東芝・綱川社長が突然の退任 過去1年で、2社長の退任、取締役会議長の再任否決

東芝は21年11月にグループを3分割案を公表したが、一部株主から反対があり、2月に2分割に修正、株主還元を増大する修正案を出し、3/24日の臨時株主総会で賛否を問う予定であった。 21年3月には車谷社長が非上場化提案の経緯が不透明であるとの批判から辞任、…

分配強化は日本経済を強くするか

2/16日経経済教室・賃上げへの課題、上「分配強化へ開示改革こそ」スズキ・トモ早稲田大学教授。 「新しい資本主義」の理念や実態を明らかにする出稿。分配と持続可能の両立が可能になるかを探る。 富裕層に蓄えられる富をいかに勤労者階層に回すかを論じる…