カルロス・ゴーン(CG) の報酬不記載問題

いやになるほどCGの報道があふれている。毎日CGは金に執着しているという報道を目にすれば、そうなのかと合点してしまいそうになる。これぞ、印象操作というべきであろう。

当初の垂れ流し報道から、問題は絞られてきた。
1. 8年間年当たり10億円の不記載。
2. 40億円のSAR報酬の除外。

このうち2は、記載漏れとして明らかである。1は、退任後の報酬なのか単に報酬の繰り延べなのかが問われている。

報酬の繰り延べとして立件するのは、難しいと思われる。
① 日産の決算では、繰り延べ報酬として債務が計上されていない。CGが金に執着しているなら、日産に債務の計上を求めるのではないか。
② 退任後のプランを検討するのは、自然なことである。どの会社でもやっているだろう。
③ 退任後の報酬であるとして、途中でCGが亡くなった場合残額とされる部分は弔慰金として支払われるのか。それともその時点で打ち切りとなるのか。詳細は詰められていないようなので、「残額とされる部分」の存在を立証するのは難しいだろう。