日銀はヘリコプター・マネーをばら撒くのか

マイナス金利導入後、円安・株高が実現しないので、ここからさらに金利を引き下げることは困難になったようだ。

「できることは何でもやる」(12/24/15日経)と決意を表明していた黒田総裁に残されたメニューは多くはない。

その一つがヘリコプター・マネーである。人口1億人、一人当たり100万円とすると100兆円。一人当たり10万円なら10兆円。

政府が無利子の永久国債を発行し、全額日銀が引き受ける。政府はその資金を原資に、国民に期限1年の買い物カードを配る。これによって消費が10兆円分増える(?)。その分貯蓄が増えるだけかもしれない。これはやって見ないとわからない。

この政策には禁じ手ばかりで大反対が起きるだろうが、サプライズをおこすのが好きな日銀総裁ならやりかねない。「できることは何でもやる」とおっしゃっているのだから。しかも、ベン・バーナンキFRB議長が日本の需要低迷と物価下落への対策としてヘリコプター・マネーを提案したという経緯もある。海外の大物経済学者のご宣託をありがたがる(欧米人コンプレックス?)現政権であるから受け入れられる余地はけっこうありそうだ。

本日の日経には、補正予算の規模が5兆円と10兆円の二つの観測がのっていた。