安倍首相 対米従属路線を歩む

07年9月12日、安倍首相は突然首相職を投げ出した。その理由として、手嶋龍一オフィシャルサイトに引用する対談(下記参照)では日米関係の行き詰まりにあるとしている。

対等の独立国を目指すとされる安倍首相がやゆされながらも、対米従属路線に突き進んで行くのは第1次安倍政権での蹉跌を深く戒めとしていると解すれば、納得がいく。ところが、今回は親米一辺倒になりすぎて国内への説得が疎かになり政権の基盤を揺るがせている。まことに皮肉なことだと申し上げたい。

手嶋龍一オフィシャルサイト HOME
http://www.ryuichiteshima.com/archives/2007/a0900talk_2.php
2007年9月13日 FACTAオンライン掲載 「亡国の総理」辞任 <中>

阿部  安倍総理シドニーで「職を賭しても」と言ったのは、インド洋上での自衛艦の給油継続問題です。これが命取りでした。シドニーで何があったのでしょう。
手嶋  シドニーで行われた日米首脳会談で、安倍総理ブッシュ大統領に押し切られたのです。とにかく、民主党を落として、給油継続の手形を落としてくれるだろうな、と迫られて、手形を落とす明確なメドがないのに、イエスと答えてしまった。その一方で一枚看板の拉致問題をめぐっては「日本の同意なくしてテロ支援国家の解除なし」という確かな約束を取りつけられなかった。追い詰められるばかりで、その大きな重圧に耐えられず、民主党の小沢代表にも首会談を事実上断られて、万事に窮したという構図でしょうか。