菅首相 与謝野大臣任命の怪

与謝野氏を経済財政担当相に任命したことは怪といわざるを得ない。

1.東京一区で海江田氏に敗れた議員を海江田氏から差し替える怪
2.1/13の民主党大会で、「野党が色々な理由をつけて積極的に参加しないなら、歴史に対する反逆行為だ」と述 べた怪 http://www.nikkei.com/news/category/article/g=96958A9C93819481E3E1E2E0E78DE3E1E2E3E0E2E3E38297EAE2E2E2;at=ALL
3.昨年の参院選での発言、その後の発言封印、今回の積極姿勢へと揺れ動く発言の怪
4.それでも任命した怪

1.当時の自民党の政策を採用することに党の方針を変えたのか。海江田氏に投票した有権者には、とことん説明 を尽くすことが必要である。有権者にすまないという姿勢が全く見られない。

2.何故自分が神になったようなことを言うのか。このようなレトリックは、「鳩山由紀夫首相は24日(4/24/10)、米軍普天間飛行場沖縄県宜野湾市)の移設問題で、キャンプ・シュワブ沿岸部(同県名護市)に移す現行案で決着させる可能性について『辺野古の海が埋め立てられることは自然に対する冒涜(ぼうとく)と感じる。受け入れるという話はあってはならない』と述べ、明確に否定した。」という発言を思い起こす。この発言の後、6月2日の党大会で総理辞任を表明した。39日後である。同じ轍を踏むことを予感させる。このような野党への批判、挑発は野党支持者である有権者へのさげすみであることを理解されているのだろうか。そういえば、参院の議員削減で前のめりの発言をして西岡参院議長からたしなめられた事があった。また、かって「独裁を認めることだと思っている」(注)と発言したこともあった。議会制民主制を理解しているのだろうか。彼の政治像には、スターリン毛沢東カストロ金日成などの一党独裁が根を張っているのではないだろうか。
(注)菅首相は今年(2010)春の国会審議で、憲法と議会制民主主義の原則とは異質の国会観を披露しました。「言葉が過ぎると気をつけなきゃいけませんが、議会制民主主義というのは期限を切ったあるレベルの独裁を認めることだと思っているんです」(参院予算委3月16日)。

3.参院選では使途をいわずに増税をお願いしたいと言っていたのが、今回は社会保障制度を持続可能にするために財源に踏み込みたいとしている。少し進歩があったというべきであろう。だがこの間の認識のズレをしっかりと説明してもらいたいものだ。とても、安心して任せるわけにはいかない。

4.何故、任命したのか二つの理由が想定される。
(1)党内に社会保障と税を扱える人材がいない。もしそうなら、政権与党としてはお粗末である。いさぎよく自らの無能を認めて下野すべきではないか。
(2)野党協議を見据えての任命であったのか。そうであれば、政局へのお粗末な洞察であった。獅子身中の虫となる可能性は大である。しかも、大臣ポストの見返りが与謝野氏の一議席では割があわない。首相の政治センスが問われる。