コロナ感染、なぜ急減

11/8日経は、表題について4人の専門家の意見を掲載している。3名は医学専門家、1名はマクロ経済学の専門家である。結論は出ていない、仮説の段階である。

 

1. 館田一博・東邦大学教授

一時的に強い集団免疫ができた。タイミングがたまたま一致した。

処方せんは、12月から追加接種を行うのが有効とする。

 

2. 松浦善治・阪大特任教授

変異重ねた末に自滅も。

処方せんは特になし。

 

3. 黒木登志夫・東大名誉教授

日本独自の型で変異か。仮説だが、ある遺伝子領域に変異が追加され、感染性が失われた可能性がある。

処方せんは、新たな感染の波が起きるのは新しい変異ウイルスが入ってきたときだ。すぐ検査できるよう様に、PCR検査とゲノム解析を増やすべきだ。ここ1,2ヵ月が大切だ。

 

4. 仲田泰輔、東大准教授(マクロ経済学専攻)

行動制限の効果は不明。追加的な人流抑制をしなくても感染が急速に減少するのが、この夏の最大の教訓だ。

処方せんは、行動制限は効果に不確実性があり、慎重に検討すべきだ。

唯一、感染急増が起きた7、8月に触れ、科学者と政策決定者の間に摩擦が生じたように見えた。科学者が説得力ある分析をできていたかを検証することが必要である。

 

4を除き、急増の原因を取り上げないのは不十分な議論である。

医学専門家の間では、感染力を失ったとする意見が多そうである。そうであれば、拙速な開国論(11/8実施、待機最短3日)には慎重であるべきだ。開国した結果は、年末・年始に明らかになろう。

もし感染流行がなければ、日本人は集団免疫を獲得したという仮説が有力になる。

 

感染状況:8/6累計感染者が百万人を超える。

 

月日

 

東京

全国(注)

1

1/7木

発令前日

2,447

7,570

2

1/13水

7府県追加前日

1,433

5,812

3

1/21金

発令日から2週間後

1,471

5,670

4

2/7日

最終日(延長される)

429

1,630

5

3/8月

最小感染者

116

660

6

3/21日

4都県再延長最終日

256

1,119

7

4/5日

解除2週間後

249

1,565

8

4/11日

まん延防止前日

421

2,843

9

4/25日

緊急事態宣言の発令

635

4,605

10

6/20日

緊急事態宣言最終日

376

1,308

11

7/12月

4回目の緊急事態宣言発令

502

1,506

12

8/2月

緊急事態宣言追加 3県1府

2,195

8,393

13

8/20金

緊急事態宣言の延長

5,405

25,876

14

8/27金

緊急事態宣言の追加

4,227

24,199

15

9/3金

参考、菅首相退任表明

2,539

16,738

16

9/13月

緊急事態宣言の延長

611

4,167

17

9/30木

緊急事態宣言、まん延防止の最終日

218

1,576

18

10/11月

最小、東京6/28/20の45以来

49

369

19

10/14木

解除から2週間後

62

619

20

10/18月

最小、

29

232

21

10/25月

最小 6/17/20以来

17

153

22

11/1月

最小、東京5/31/20以来

9

86

23

11/12金

参考

22

201

(注)日経朝刊に記載された「国内での確認」。