衆院の解散は見送られる
11/28日経「衆院1月解散見送り」「首相、来夏以降探る」「コロナ対策最優先」
コロナ対策を最優先としていた首相の当然の判断だ。自民党内には早期の解散を推す意見があったが、コロナ対策を優先した。
そもそも雪国出身の首相には、冬の選挙という選択はなかったのだろう。雪の降らない選挙区の議員は首相支持率の高い今が好機と党利党略の能天気な見解を振りまいていた。例えば、下村博文(東京)、安倍晋三(山口)などだ。
菅首相のこれまでの施策を見ると、相対立する立場が際立っている。
一つはあいまいに煮え切らない立場。
学術会議の支離滅裂な説明、GoToの煮え切らない方針。
もう一つは、歯切れのよい立場。
桜問題の顕在化、解散見送りなど。
この二つの相反するような首相のスタンスは、次の疑念を浮かび上がらせる。
既定の方針は変えられない。
新規の案件は、首相の裁断で決められる。
菅政権の成り立ちを思うと、こんなこともありそうに思える。
GoToの感染者は少ないから見送る必要はないという首相の説明は、説得力に欠ける。
感染症の場合、原因の特定は難しいので、怪しい要素をしらみつぶしに潰して、だんだんと原因を狭めるアプローチが必要である。なぜ感染者数が増えているかの理由を示さないと、説明にならない。
首相の説明は、結論ありきのように思える。