キャッシュレスの数字の出し方、日本人はキャッシュ志向が強くない

日本人のキャッシュレスの比率が20%という数字が一人歩きして、日本人は現金志向が強いという説がまことしやかに流れていた。20%には強い違和感があったが、日経がようやく計算方法を示した。

・政府から流れる情報は、最近とみにフェイク化している。そのまま受け止めるのは危険である。
・政府の怪しげな情報をチャックするのはメディアの責任であるが、裏をとらず垂れ流すことが最近多い。
・計算方法によって数字は大きく異なってくる。対比された海外諸国の数値は、どのように計算方法によっているのかをメディアは伝えなければならない。
・日経の報じる金融庁の試算以外にも、税込みの給与の数値がある。源泉徴収される税や社会保険料控除前の数値である。税込み給与をベースとすると、源泉徴収比率を20%と仮定すると、現金引き出し比率は36%になる。キャッシュレス比率は、64%である。

11/10日経「キャッシュレス率5割超」「3メガ銀の会社員口座で」
金融庁の試算による;
自動引き落とし 32%
振込み     22%
キャッシュレス比率
        54%
現金引き出し  45%

政府のキャッシュレス比率 20%
   カード払い、デビットカード電子マネー/消費支出

金融庁の試算にあてはめると、自動引き落としのうち、11%ほどがカード払い等に充てられたことになる。