日経「株比率上げ前倒し指示」「首相、公的年金9−10月に」

首相は3日、(田村憲久厚労相にGPIFに資産運用見直しの前倒しを要請するよう指示した。

少し前に、麻生財相がGPIFの株式の投資比率を上げるようなことを言っていたが、今度は首相自ら動き出す。アベノミクスは株価対策であったことがあらわになった。


日経平均は5/19の14,006から昨日の15,079と千円以上上昇した。この上昇はすでにGPIFが動いていたことが、今日の日経「投資部門別売買代金差額(5月第5週)」にはっきりと表われている。個人の売り越し3.2千億円。海外の売り越し0.1千億円。全体の売り越し0.4千億円。それに対し、信託銀行の買い越しが2.4千億円(5月の月間買い越しは6.8千億円)。GPIFがどんどん買うが、それに対し他セクターは利食い売りをぶつけているのだ。それでどうなるのか見ものであるけれど、年金資金をばくちに投じるような危うさを感じる。安いときに静かに買うのはわかるけど、順張りで高値追いで買うのはどうなのかね。

アベノミクスで色々論じられるけれど、法人減税にしても株価対策のためのものである。ROEを上げろとか社外取締役を増やせとか、結局は株価に収れんしてくる。

目先の株価をどうするかではなく、どんな経済を構想するかが問われていると思うのだがね。