日銀総裁、副総裁候補

政府が日銀人事案を提示した。黒田東彦総裁の再任、岩田規久男・中曽宏両副総裁の退任、雨宮正佳・日銀理事と若田部昌澄・早稲田大学教授を副総裁に選任する。岩田副総裁の退任は、その後任がリフレ派の一方の雄である若田部教授では、政府・日銀の金融政策の根幹は変わらないということである。

未だにデフレ脱却とか唱えているが、誰もそれが実現できるとは思っていないだろう。ましてその先に好循環の経済があるとは思えない。

日銀の金融緩和政策目標は、どこかで変質した。今でも当初の目標を面子から掲げているが、デフレ脱却ができると思うのはよほどお目出度い。
金融緩和政策が目指しているのは、(1)円高の阻止、(2)株価の維持、(3)低金利による利払い費の削減に変わってきている。

日銀は金融政策を変えると、逆回転することを恐れている。「出口論は時期尚早」という所以である。