都議選:やっぱりおかしい世論調査

都民Fの圧勝、自民党の惨敗。
6/26に発表された選挙予測では、都民Fと自民党は接戦のはずであった。支持率は都民Fが26.7%、自民党が25.9%であった。
一週間のうちに都民の意識が急に変わったとも思えない。7/3日経社説は「安倍政権の強権的に映る姿勢や閣僚らの度重なる失態への批判の高まりが背景にある」と解説するが、「強権的に映る姿勢」や「度重なる失態」は世論調査以前から顕著であったので、後講釈にしては説得力を欠く。社説で必要だったのは自己批判―なぜ世論調査が先行指標とならなかったのかーである。

今回の世論調査は日経単独ではなく、共同など8社との共同調査なので、報道機関で共有されていた調査方法が用いられたのだろう。
調査方法は、乱数番号(RDD)方式で、都内の固定電話番号を無作為に抽出し、有権者のいる世帯1028人から回答を得た。回答率は67%。

この方式は、世論を把握する能力が劣化してきているのではないか。時代の変化に対応できていない、と。
特に紙面で頻繁に伝えるAIやビッグ・データなどを駆使した手法を日経が開発すれば、ただの言いだしっぺではない、情報時代の勝者たりうる。

- 政党 世論調査 得票% 前回比 議席 議席
1 都民F 26.7 33.68 40 43.3
2 無所属(都民F系) 1に含まれる 不明 - 6 1に含まれる
3 自民党 25.9 22.58 14%減 23 18.1
4 公明党 12.3 13.13 23 18.1
5 共産党 13.0 13.83 0.22%増 19 14.9
- 全体 100.0 - - 127 100.0