東芝メモリの売却がおかしい

東芝メモリの売却の先行きが見通せない。株式市場の動きは、破談がありうるかのようだ。

WDの差し止め請求に加えてSKの持分取得意向表明があった。最大33.4%の議決権取得を要求していることが3日、分かった(7/4 SankeiBiz)。
東芝はすでに官邸や経産省の干渉によってほとんど判断停止の状況で意思決定能力があるようには見えない。
危惧したように産業革新機構は日米韓連合を主導できていない。

このもたつきは、候補者選定の入り口で技術流出などと屁理屈をつけて入り口を狭めたことにある。最大の目標は高値で売ることであった。多くの買い手を呼び込んで高値の機運を起こすのが上策であった。色々な条件はドアの向こうで密かに詰めればよかったのである。

このままでは、事業そのものの鮮度が落ちて、国内での半導体ビジネスが立ち枯れる恐れがある。そうなれば究極の技術流出の防止であるけれども、誰もハッピーにはなれない。
ホンハイのテリー・ゴウが6ヶ月経過したら買わないと発言したのは、言われているような取引上のかけ引きではなく半導体ビジネスの厳しさを知っているからこその忠告と受け止めるべきである。