天皇退位、有識者会議による一代限りの最終報告書

敬称をどうするかとの話とは別に、4/22日経は興味深い。
(1)政府のまとめた骨子案では法案の名称は「天皇陛下の退位に関する皇室典範特例法」であるが、民進党などは「天皇陛下」の表現は一代限りの退位が強調されているとして「天皇」とするよう求めている。
(2)編集委員・井上亮による解説記事である。
保守層(右翼と表現するのが正しい)の一部には「象徴天皇」に反対する勢力がいて、戦前のように神格化された天皇に回帰する動きがある、と語る。
有識者会議はいくら回数を重ねても根底にある天皇観に踏み込まなかった。政府の当初方針に忠実に、現在の天皇陛下一身専属問題として小さく収めて決着させた。
一代限りの特例法は制度としての退位の否定だ。

どうしても戦前の天皇制に戻りたい勢力がいて、彼らにとって戦前から継承されている皇室典範を改訂するなどとんでもない話である。そのような勢力が政治の主流になっていることを示す。