日銀の総括的な検証

終戦後の日銀総裁法皇と呼ばれるほど絶大な力を持っていた。

法皇で思い起こすのは後白河法皇である。
平安時代の絶大な権力者であった後白河法皇(1127〜1192)にも制御できないものが三つあった。「鴨川の水、双六の賽、山法師、是ぞ朕が心に従わぬもの」と嘆いたそうである。

現代の法皇・黒田日銀総裁は後白川法皇と呼ぶべきかは定かではないが、9/20からの総括的な検証を前にして、朕が心に従わぬものは「2%の物価上昇」であろう。

日経などの報道では、2%の目標はそのままにしてイールドカーブの傾斜をきつくする案が検討されているようだ。

総括的な検証といううたい文句にしては、戦術的な議論に傾いているのは不可解だ。すでに2年の約束は3年半経過して、まだ手形は落ちない。「2%の物価上昇」の命題が適切であったのから話は始まる。