ウナギの資源保護 親ウナギVS シラスウナギ

今年のウナギは高くなりそうだ。シラスウナギが不漁だったそうだ。

日本ウナギは絶滅危惧種になっているから資源保護が必要なのは誰でも分かる。だがその動きは鈍い。既得権益者が資源保護を妨げているのであろうか。子や孫のためにつけを残してはいけないといっている政治家や財政再建論者は、同じように子や孫のためにウナギを残すことを考えて欲しい。

資源保護の方法は二通りあると思える。
① シラスウナギ漁を取り締まる
② 親ウナギを禁漁にする。少なくとも、親ウナギが川を下る10月から翌年2月までを禁漁期間とする

①は無理だと思う。取り締まりを強化するほどシラスウナギは希少化して値段は高騰する。そうなると密漁したい人がどんどん出てくる。日本だけ真面目に守っても中国や台湾で大っぴらにやるだろう。効果の測定も出来ない。

②が現実的なように思える。天然ウナギの漁獲量は2014年に113トンへ激減している。60年代は3,000トンだったので乱獲が原因と思える。
今どきウナギ漁だけで生計を立てる人はいないだろうから漁業補償はわずかだろう。例えば四万十川天然ウナギは100g2,600円。113トンに対し29億円強。
①だと取り締まり員を雇わなければいけないけど、②だと河川の漁協へ協力を求めるだけだから執行コストは少ない。日本だけが禁漁にしても、過去の漁獲量からポテンシャルは高いので効果は大きいと思う。3年ほどやれば効果が見えてくるのではないか。
資源量が増えればシラスウナギの価格も低下する。それに伴いシラスウナギを採ろうとする人も減っていくだろう。いわゆる好循環だ。

天然ものを食べられなくなるお金持ちさんには少し辛抱してもらいましょう。