統制経済を目指しているような安倍政権

安倍首相は、スマホ通信料の値下げを検討すると表明した。企業に賃上げを要請するだけでなく、今度は消費者向けサービスの価格を引き下げろという。

業界は形だけその意見に従った振りをするだろうけど、競争の中身は大して変わらないだろう。問題は寡占化した競争条件をどう変えるかである。

値下げしたいという目標があるなら、それを企業に命令するのは戦前なら許されたかもしれないが、自由競争の信望者の安倍氏には相応しくない。

自由競争主義者であれば、どのようにスマホ業界に新規参入を促すかという政策を企画するのが本筋である。奇しくも、電力業界では送配電料金の議論が起きている。これと同じことが寡占化したスマホのキャリアには当てはまる。ソフトバンクは携帯電話業界に新規参入することによって、今日のスマホ大手の一角を占めることができた。第2のソフトバンクが出現するような参入障壁の引き下げ・撤廃が政策の生命である。

安倍氏金正恩とよく似てきていると感じるのは気のせいか。
1. 祖父が偉大な政治家であったことは共通するが、政治手法もだんだん似通ってきている。
2. 抑止力を頼りにする。あちらさんは核の抑止力、こちらは安保法制による抑止力。

3. 経済の運営手法に価格統制を用いる。