Q3のGDPマイナスに、Q4も見通しはさえない

今回の悪役は、在庫投資の大幅な減少である(寄与度でー0.6%)。
このことについて、「在庫投資の分を差し引けば、プラス成長を保つかたちだ」「在庫調整の進展により先行きの生産は持ち直す兆しがある」(11/16日経社説)という楽観的な見通しがあるものの、数値を見ると希望的観測ではないか。

企業はQ2で在庫が積み上がり、生産に強いブレーキをかけ、設備投資も先送りになった。この影響がQ4で表われ、雇用の削減や設備投資の一層の先送りにつながるのではないか。これが内需の減退となって、悪いスパイラルに陥りかねない。外需の神風がないと持ち直すのが難しいと判断するのが数値から読み取られる。

GDPショックを受けても、解散は断行されるのであろうか。消費再増税は全政党のコンセンサスになったので、総選挙で信を問う必要はなくなった。それでも撃ちてし止まんと突撃するのだろうか。攻撃は最大の防御だから。

総選挙にエネルギーを費やすより、経済の建て直しに全力を傾ける時と思われるがね。