「日中首脳、来週会談」吉と出るか凶と出るか

野田佳彦首相と胡錦濤主席による2011年12月の会談以来、第2次安倍政権で初めて日中首脳会談が実現することになった。


実現に至る背景を11/8日経「合意事前公表、中国に配慮」という記事は、中国側の必要があったからとしている。
(1)会談は、中国側が希望した。アジアの大国としての面子を保ちたい思惑があった。両国の関係修復は今後の中国経済の安定成長にとって重要だった。
(2)合意文書は中国が歴史や領土で譲歩した印象を与えないように、日本が配慮したものである。

この背景記事は、しかし、官邸か外務省の一方的な説明の垂れ流しではないのか。首脳会談を切望していたのは安倍政権のほうで、そこを見透かされて小笠原諸島の領海への侵犯も事実上は黙認せざるを得なくなったとしか見えない。中国が希望していたとすれば、領海侵犯で日本を刺激することはできないはずだ。安倍首相は目先の首脳会談実現のために、大きな国益を損なったのではないだろうか。