ハーレーD が輸出品の生産を海外へ移転する

トランプ大統領の愚かな決定が、アメリカの労働者の仕事を奪ったと評判が悪い。
短期的にはそうだろう。

完全雇用に近い状況の下、長期的にはトランプ氏は良い判断をしたと評価されるかもしれない。アメリカの製造業の競争力は衰え、特に米の高賃金では採算割れである。アメリカの産業構造は、FAGAのようなIT系にシフトしていて、何時までも製造業にしがみついていていては先は暗い。日本政府がいつも唱えて実現できない「産業の新陳代謝」である。ハーレーには既に海外生産のプランがあったとも伝わる。そうなると今の大騒ぎは茶番に過ぎない。いずれにせよ、トランプの一撃が産業構造の変化を後押しするとしたら、アメリカはますますIT系に特化する国に変貌していく。貿易赤字も増えていくだろう。

ハーレーが縮小するのは、ラストベルトの労働者を救うことにはならないけれど、長い目で見て、瓢箪から駒のような結果になるかもしれない。