AI導入で失業が増えるというのはAlt factsなのか

AIを導入すると人間が不要になって失業が増えるという見解がある。この意見であいまいなのは、AIをどんな分野に使うかということである。

今のところ機械が人間より優秀でも、直ちに人間を不要にすることはない。例えば、アルファGoやPonanzaは囲碁名人や将棋名人を問題としないほど強い。アルファGo に至っては、人間と勝負するのは勉強にならないからといって卒業してしまった。だからといって、今のところはプロ囲碁士やプロ将棋棋士が失職するという動きはない。長期的にはどのようなことになっていくのかは分からない。将来は全く分からない。それなのに想像を巡らすのは、暇つぶしにしかならない。

8/26日経「200X年、人余り再び?」はそんな真夏の暇つぶしの記事である。人間の仕事の3-5割を機械が代替するという調査結果を出しているが、いえるのはそれぐらいの蓋然性があるということでしかない。
それなのに、そこから先走りして「生身の人間にとって受難の時代はすぐ目の前だ。急テンポの技術進化に遅れをとらないよう働き手の技能向上を底上げし、求職と求人のミスマッチを出来るだけおこさないことが、深刻な人余り時代への対処法にもなる」と説教を垂れる。

結局この記事はアベノミクスの人への投資の支援記事じゃないのかね。教育で人材の底上げが出来るなら、ラストベルトの忘れられた男と女はいなかったはずだ。