日銀:物価が上がらない理由

中曽副総裁は物価が上がらない理由を「消費者や企業が考える先行きの物価上昇への見方が、過去の経験に引きずられて上がりにくくなっていることが要因だ」と指摘している。これは黒田総裁の発言と同じである。

消費者や企業の見方が理由であるにしては、日銀のやっていることは以前と大して変わっていない。相変わらず国債を大量に買い付け、これに金利の操作を付け加えただけである。これで、消費者や企業の見方がある日突然変わると思っているのだろうか。その理由を知りたい。

7/26日経
中曽日銀副総裁「2%の物価上昇を目指すのが大事だ」 講演で
http://www.nikkei.com/article/DGXLASFL26HBZ_W7A720C1000000/

日銀の中曽宏副総裁は26日に広島市で開いた金融経済懇談会で講演し、現行の異次元緩和の下で「2%の物価目標を目指すことが大事だ」と述べた。(中略)
 日銀は20日金融政策決定会合で2%の物価目標の達成時期を「2019年度ごろ」とし、従来見通しの「18年度ごろ」から先送りした。(中略)

7/27日経
物価目標の達成時期を1年先送りした対応について消費者や企業が考える先行きの物価上昇への見方が、過去の経験に引きずられて上がりにくくなっていることが要因だとし、「(この点を)十分に認識していなかった」と語った。