東芝の再建

東芝の再建ではメモリ事業の売却や上場維持が大きく取り上げられ、肝心の東芝の事業をどうするのかという議論が少なすぎた。

メモリ子会社は日米韓連合に売却し、3年後に上場を目指すということだが、事業の運営そのものは日米韓連合に丸投げなのだろうか。サムソンにどうやって対抗するのか、中国勢とどのようなアライアンスを組むのか、有能な経営者を確保できるかなど、点検すべきことは多い。サムソンに負けて日本のメモリ事業が消滅する危機感はないのだろうか。
仮にメモリ事業が日本に残さなければならない事業であったなら、そして、技術流出をあれだけ懸念していたなら、政府は産業革新機構を通して今後の事業のあり方に口を出せたのではないか。

このままでは、3年後の上場どころか、エルピーダ・メモリの再現になりかねない。