コロナ第2波へのプランB トリアージの不都合な真実

 

緊急事態宣言が解除されつつある。このまま平時に戻ることを祈るだけである。

危機管理では、第2波はあり得るとして、準備しておくことが必要である。

 

今回のパンデミックでは、医療崩壊の間際までいったと報じられ、とりわけICUやEcmoの不足が伝えられている。それらを運営する人員不足も伝えられている。

 

第2波が今回以上の流行であった場合、医療の現場は厳しい局面に置かれる。

中症と重症の患者が医療資源の限度を超えた場合だ。

感染者を受け入れる場合に、トリアージ(大事故・災害などで同時に多数の患者が出た時に、手当ての緊急度に従って優先順をつけること)により感染者を選別することがある。

同じように、医療資源がひっ迫した場合にも、優先度に従い患者を選別することがある。

医療従事者には、道義的・倫理的葛藤に直面するつらい局面である。このような切迫した場合に、彼らに機械的に判断できる基準を示しておくことは、医療現場を混乱させない仕組みであろう。

 

今回の流行で、イタリアでは、80歳以上の老人の医療をストップする案が検討されたと伝えられる(下記引用)。他人ごとではなかろう。

 

ヤフーニュース

新型ウイルス治療、80歳以上は切り捨て? 医療崩壊危機のイタリア

3/20(金) 9:57配信The Telegraph

新型コロナウイルス対応で病床不足がこれ以上深刻化すれば、80歳以上の患者や元から健康状態が悪い患者には集中治療を受けさせない──イタリア北部ピエモンテ州トリノの危機管理チームが作成した治療の実施要綱案を英紙テレグラフが入手した。